日本人には絶対言わない外国人の意外な本音(2) [日本情勢]
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● 舞妓さんは「日本の少数民族!?」 中国人に「わび・さび」がわかる人は少ない
さらに日本“ご自慢”の風景や観光地も、中国人から見ると、「……別になぁ」のことが多い。
中国の観光地は、その“騙し”だらけの管理の質はともかく、とにかく何でも大きい。黄河は対岸が見えないし、滝もナイアガラみたいなのがある。
「大阪城ね。小さいのがぽつんとあるだけ。大理(雲南省の少数民族の町)のお城と変わらないわ」
「日本の風景はスケール感が足りなくてどこも同じ」
私も昔、日本の山陰地方に取材に行ったら、村役場総出でご自慢の「逆さの松」というのに“連行”され、それがまた本当に普通の松の木で、(ここではこれが宝物なのか)と別の意味で感動したことがある。
日本の景色や文物の大半は、彼らにはそんな感じである。「わび・さび」がわかる人は少ない。
京都はどんな中国人にもウケているが、舞妓さんを見たある中国人は、
「あれは日本の少数民族か?」
● 中国人に大人気の北海道だが ウニいくら丼は“気持ち悪い食べ物”
そんな彼らが大好きなのは広々とした北海道である。
中国人の北海道ブームのきっかけとなったのは、映画『非誠勿擾』(邦題『狙った恋の落とし方。』)である。この映画に登場する風景は非常に美しいが、田舎のスナックで、40年前の写真で騙して入店させるおばちゃんたちが出てくるし、生玉子を落としたウニいくら丼が、生臭い、“気持ち悪い食べ物”として描かれている。
映画は、壮大な景色の中で中国人たちがおりなす恋愛ドラマ。登場人物らの旅資金はベンチャービジネスで当てたものであり、旅館の浴衣を着た彼らに、給仕の和服の日本人女性が正座で頭を床につくほど下げるシーンが出てくる。かつて経済的に大きく先を行っていた日本の、この“描かれ方”が彼らの心をくすぐったのはまちがいない。
● 日本で会社の飲み会に参加すると 日本人を嫌いになる!?
実際、彼らの日本人に対する本音はなかなか辛辣である。
「日本で会社の飲み会に参加しないほうがいい。幻滅するから。一緒に仕事をして日本人が好きだったのに、嫌いになった」
昼は過剰なほど自分を抑えていて、夜の盛り場で別人のようにハジけたり、ワガママになる日本人。日本で働くのはそんなに我慢しないとダメなのか。日本人の昼と夜のあまりの違いに中国人は引いてしまう。中国人は昼もワガママ、夜もワガママなので変化はない。
「割り勘が細かすぎる!仕事でもやることが細かすぎて、変態の域に達している」
「日本人て、なぜあんなにすぐに初対面の人を信じるの?バカなんじゃないの?人も思いきって騙せない。中国で仕事ができるわけがない」
「男尊女卑がすごい国。新幹線でおばあさんが席を探し、荷物をあげておじいさんを座らせているのを見て、あれ、何?と思った」
中国で東日本大震災の映像を見ているとき、避難所で高齢女性ばかりがお給仕をしている様子が映し出され、中国の友達(男女複数)から、いっせいに「やっぱり日本は!(男尊女卑の国だ)」と大ブーイングが上がったことがある。
日中の男女平等比較問題は話が長くなるので省略するが、ポイントは彼らにはそう見えている(また実際そうだ)、ということである。コンビニのエロ雑誌は、女性の中国人や中国が長い私にも衝撃だが、東京オリンピックを控えて地方自治体やコンビニチェーンでは規制しようという気運が高まっている。
● 中国の住所を書いた途端に 態度が豹変したホテルのフロント係
一方、日本人の、中国人に対するビミョーな気持ちも彼らは感じ取っている。
先日、私が日本でホテルに泊まったときに、ふと中国での現住所を宿泊カードに書いたら、それまで笑顔だったフロント係の対応が突然変わり、怒り声で「パスポート、見せてください!!」。
……私は純ジャパニーズだって。
羽田近くのホテルで、まあ、きっと今までにいろいろあったんだろうが、この手の対応を嘆く中国人は多い。
自分の、中国人に対する“差別感”に気がついていない日本人は結構いる。
「サベツはいけない」というインテリにも多く、私の姉は大学教授だが、中国に来る時は何度言っても冷蔵庫の期限切れ食品を抱えてくる。
「お掃除の小姐にあげて!」
自分の買いすぎとそれを捨てられないケチを、自分より下に見た人で解消しようとするその気持ちがイヤで、その場で捨てることにしている。
「コンビニで働く同胞が気の毒になる。でも中国人は世界中で差別されているから。面子のないことするやつも多いし、しかたないよ」(30代、中国人男性)。
私だって在中日本人としていろいろ言われるが、お互いそういうことを乗り越えていくのが、グローバルかもしれない。
● いまだに現金で買い物 ファクスを使用する「奇特な国」日本
日本での食事や買い物については、まずスマホでピッと決済ができる店が少ない、あったとしても店員が慣れていないことに不満が多い。「日本は先進国のはずなのに、どうして?」。
中国では現在、スマホ決済がどこでも普及しており、ちょっとした屋台の買い物も配達やレンタルなどいろんなサービスもスマホで決済できる。
「人の国に来てまで自国の決済方式にこだわらなくてもいいじゃないか」とは思うが、これに慣れてしまうと、現金で払うのは非常に苦痛になる。
さらに今、中国はスマホ決済に伴って、申込書や受取書などが高速でペーパーレスになっているので、なんでもかんでもまだ紙の日本に、正直「えっ?」という感じがする。
あと両替しなくていいのはつい買う気になるし、何より中国人の大好きな割引が使える。
支付宝(アリペイ)や微信支付(ウイチャットペイ)は導入当初に割引をすることが多い。先日、帰国したときも、東京の家電量販店では支付宝を使えばなんと15%引きだった。これは大きい。中国側で特定店のクーポンを発行している場合もあり、使えないと「損した!」気分になるのだろう。
買い物そのものや消費については、サービス、商品の質・価格ともに皆さん大満足で、「なんでも中国より安~い!」と昔の日本人のアジア旅行みたいなことを言っている。
それ以外の「水がきれい、空が青い、食べ物が安全……」、という彼らのホメ言葉もウソではない。
だけどそれは全部、旅行地としての一時的なものばかり。「日本で発展したい」、「未来をかけたい」という言葉は、あまり聞かない。
まだファックスすら使っている日本は、逆に“奇異な国”なのである。
● 政府批判ができる、警官が威張っていない… 心からの「日本いいなあ」は中国の現体制批判に
彼らの心からの(日本いいなぁ)は、中国の現体制批判につながることだ――。
「中国だってもう10年すれば、日本みたいな選挙があるんだ!」「誰もが気軽に病院に行けるなんていいね。うち、おじいちゃん、手術せず死んだよ」「警官がこっちに道ゆずった!威張っていないんだね」「不正や賄賂が少ない。まじめ。でも中国のほうが儲かる」「日本は公開で政府批判ができる」
日本のそこは認める。民度の高さも認める。しかし、結論は、
「日本で遊ぶのはいいけど働きたくない。ストレス強そうで、人と人との関係が冷たそう」
中国の内陸の安徽省に西逓・宏村という有名な観光地がある。 昔栄えた村で、中国らしくなく、古い建築がそのまま保存されている。水もきれいで汚染されていない。交通が隔絶されており、閉じた社会で人々は非常に善良で騙す人がいない。しかし老人ばかりで、たまにいる若者は足抜けできず不機嫌そうである。取り残され物価も安い。
ここに発展に疲れた都市部の中国人たちが、近年のひなびた田舎観光ブームで観光バスを仕立てて大挙して押し寄せている。そして短時間のうちにバーっと消費し、帰っていく。「いいね、いいね」と言いながら。
中国の桃源郷と呼ばれるここ、私は日本に重なるのだが、どうだろうか。
谷崎 光
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171212-00152598-diamond-cn&p=5
● 舞妓さんは「日本の少数民族!?」 中国人に「わび・さび」がわかる人は少ない
さらに日本“ご自慢”の風景や観光地も、中国人から見ると、「……別になぁ」のことが多い。
中国の観光地は、その“騙し”だらけの管理の質はともかく、とにかく何でも大きい。黄河は対岸が見えないし、滝もナイアガラみたいなのがある。
「大阪城ね。小さいのがぽつんとあるだけ。大理(雲南省の少数民族の町)のお城と変わらないわ」
「日本の風景はスケール感が足りなくてどこも同じ」
私も昔、日本の山陰地方に取材に行ったら、村役場総出でご自慢の「逆さの松」というのに“連行”され、それがまた本当に普通の松の木で、(ここではこれが宝物なのか)と別の意味で感動したことがある。
日本の景色や文物の大半は、彼らにはそんな感じである。「わび・さび」がわかる人は少ない。
京都はどんな中国人にもウケているが、舞妓さんを見たある中国人は、
「あれは日本の少数民族か?」
● 中国人に大人気の北海道だが ウニいくら丼は“気持ち悪い食べ物”
そんな彼らが大好きなのは広々とした北海道である。
中国人の北海道ブームのきっかけとなったのは、映画『非誠勿擾』(邦題『狙った恋の落とし方。』)である。この映画に登場する風景は非常に美しいが、田舎のスナックで、40年前の写真で騙して入店させるおばちゃんたちが出てくるし、生玉子を落としたウニいくら丼が、生臭い、“気持ち悪い食べ物”として描かれている。
映画は、壮大な景色の中で中国人たちがおりなす恋愛ドラマ。登場人物らの旅資金はベンチャービジネスで当てたものであり、旅館の浴衣を着た彼らに、給仕の和服の日本人女性が正座で頭を床につくほど下げるシーンが出てくる。かつて経済的に大きく先を行っていた日本の、この“描かれ方”が彼らの心をくすぐったのはまちがいない。
● 日本で会社の飲み会に参加すると 日本人を嫌いになる!?
実際、彼らの日本人に対する本音はなかなか辛辣である。
「日本で会社の飲み会に参加しないほうがいい。幻滅するから。一緒に仕事をして日本人が好きだったのに、嫌いになった」
昼は過剰なほど自分を抑えていて、夜の盛り場で別人のようにハジけたり、ワガママになる日本人。日本で働くのはそんなに我慢しないとダメなのか。日本人の昼と夜のあまりの違いに中国人は引いてしまう。中国人は昼もワガママ、夜もワガママなので変化はない。
「割り勘が細かすぎる!仕事でもやることが細かすぎて、変態の域に達している」
「日本人て、なぜあんなにすぐに初対面の人を信じるの?バカなんじゃないの?人も思いきって騙せない。中国で仕事ができるわけがない」
「男尊女卑がすごい国。新幹線でおばあさんが席を探し、荷物をあげておじいさんを座らせているのを見て、あれ、何?と思った」
中国で東日本大震災の映像を見ているとき、避難所で高齢女性ばかりがお給仕をしている様子が映し出され、中国の友達(男女複数)から、いっせいに「やっぱり日本は!(男尊女卑の国だ)」と大ブーイングが上がったことがある。
日中の男女平等比較問題は話が長くなるので省略するが、ポイントは彼らにはそう見えている(また実際そうだ)、ということである。コンビニのエロ雑誌は、女性の中国人や中国が長い私にも衝撃だが、東京オリンピックを控えて地方自治体やコンビニチェーンでは規制しようという気運が高まっている。
● 中国の住所を書いた途端に 態度が豹変したホテルのフロント係
一方、日本人の、中国人に対するビミョーな気持ちも彼らは感じ取っている。
先日、私が日本でホテルに泊まったときに、ふと中国での現住所を宿泊カードに書いたら、それまで笑顔だったフロント係の対応が突然変わり、怒り声で「パスポート、見せてください!!」。
……私は純ジャパニーズだって。
羽田近くのホテルで、まあ、きっと今までにいろいろあったんだろうが、この手の対応を嘆く中国人は多い。
自分の、中国人に対する“差別感”に気がついていない日本人は結構いる。
「サベツはいけない」というインテリにも多く、私の姉は大学教授だが、中国に来る時は何度言っても冷蔵庫の期限切れ食品を抱えてくる。
「お掃除の小姐にあげて!」
自分の買いすぎとそれを捨てられないケチを、自分より下に見た人で解消しようとするその気持ちがイヤで、その場で捨てることにしている。
「コンビニで働く同胞が気の毒になる。でも中国人は世界中で差別されているから。面子のないことするやつも多いし、しかたないよ」(30代、中国人男性)。
私だって在中日本人としていろいろ言われるが、お互いそういうことを乗り越えていくのが、グローバルかもしれない。
● いまだに現金で買い物 ファクスを使用する「奇特な国」日本
日本での食事や買い物については、まずスマホでピッと決済ができる店が少ない、あったとしても店員が慣れていないことに不満が多い。「日本は先進国のはずなのに、どうして?」。
中国では現在、スマホ決済がどこでも普及しており、ちょっとした屋台の買い物も配達やレンタルなどいろんなサービスもスマホで決済できる。
「人の国に来てまで自国の決済方式にこだわらなくてもいいじゃないか」とは思うが、これに慣れてしまうと、現金で払うのは非常に苦痛になる。
さらに今、中国はスマホ決済に伴って、申込書や受取書などが高速でペーパーレスになっているので、なんでもかんでもまだ紙の日本に、正直「えっ?」という感じがする。
あと両替しなくていいのはつい買う気になるし、何より中国人の大好きな割引が使える。
支付宝(アリペイ)や微信支付(ウイチャットペイ)は導入当初に割引をすることが多い。先日、帰国したときも、東京の家電量販店では支付宝を使えばなんと15%引きだった。これは大きい。中国側で特定店のクーポンを発行している場合もあり、使えないと「損した!」気分になるのだろう。
買い物そのものや消費については、サービス、商品の質・価格ともに皆さん大満足で、「なんでも中国より安~い!」と昔の日本人のアジア旅行みたいなことを言っている。
それ以外の「水がきれい、空が青い、食べ物が安全……」、という彼らのホメ言葉もウソではない。
だけどそれは全部、旅行地としての一時的なものばかり。「日本で発展したい」、「未来をかけたい」という言葉は、あまり聞かない。
まだファックスすら使っている日本は、逆に“奇異な国”なのである。
● 政府批判ができる、警官が威張っていない… 心からの「日本いいなあ」は中国の現体制批判に
彼らの心からの(日本いいなぁ)は、中国の現体制批判につながることだ――。
「中国だってもう10年すれば、日本みたいな選挙があるんだ!」「誰もが気軽に病院に行けるなんていいね。うち、おじいちゃん、手術せず死んだよ」「警官がこっちに道ゆずった!威張っていないんだね」「不正や賄賂が少ない。まじめ。でも中国のほうが儲かる」「日本は公開で政府批判ができる」
日本のそこは認める。民度の高さも認める。しかし、結論は、
「日本で遊ぶのはいいけど働きたくない。ストレス強そうで、人と人との関係が冷たそう」
中国の内陸の安徽省に西逓・宏村という有名な観光地がある。 昔栄えた村で、中国らしくなく、古い建築がそのまま保存されている。水もきれいで汚染されていない。交通が隔絶されており、閉じた社会で人々は非常に善良で騙す人がいない。しかし老人ばかりで、たまにいる若者は足抜けできず不機嫌そうである。取り残され物価も安い。
ここに発展に疲れた都市部の中国人たちが、近年のひなびた田舎観光ブームで観光バスを仕立てて大挙して押し寄せている。そして短時間のうちにバーっと消費し、帰っていく。「いいね、いいね」と言いながら。
中国の桃源郷と呼ばれるここ、私は日本に重なるのだが、どうだろうか。
谷崎 光
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171212-00152598-diamond-cn&p=5
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